【RPA事例あるある1】RPAへの「認識のズレ」を生まないためには?│コボットLAB

【RPA事例あるある1】RPAへの「認識のズレ」を生まないためには?

  • 2020年12月28日
  • 2022年10月11日
  • RPA

昨今様々な場面でRPAの文字を目にするようになりましたが、特にRPAの導入事例をみた各企業の担当者様とお話していて、少し認識の仕方がずれていると感じる時があります。
もちろん大きく誤解しているわけではありませんが、RPA導入にあたっておさえるべきポイントを認識できていないことも多いのです。

そこで今回は「RPAの事例」に関するあるあるエピソードを紹介していきます。
様々な事例を調べ始めた担当者のみなさんはぜひ参考にしてみてください。

その1:「RPA導入=業務時間削減」だと思っている

企業側担当者
RPAの導入って、業務時間削減なんだね。
ふむふむ。

RPAベンダー担当者
間違いではないのですが、「結果的に業務時間が削減される」と捉える方がより正しい理解につながります。

企業側担当者
じゃあ自動化する業務を拡大すればいいのでは…。

RPAベンダー担当者
はい。
RPAの導入目的はそれぞれの企業で異なりますが、RPAの導入では、まず自動化する業務の洗い出しを行います。
次に実際にRPAを運用していくのですが、業務時間削減を意識し過ぎると、「作業時間の長い業務」や「RPAでは処理が難しい業務」も自動化することになってしまいます。
すると思うようにロボットは動作せず、業務時間削減はおろか、修正などに時間を取られてしまうのです。
このままでは「せっかく導入したのに、業務時間は増えてしまった」と感じてしまい、RPA導入を失敗と捉えてしまいかねません。

企業側担当者
業務時間が増えてしまったら失敗じゃないの?

RPAベンダー担当者
業務時間が増えてしまったことを「失敗」と捉えるのは早計ともいえます。
RPA導入の本来の目的は「業務改善」であるべきなんです。
初めに「自動化する業務の洗い出し」を行うと言いましたね。
そこで業務の棚卸し(業務フローの可視化)を行うのですが、その段階でRPAが自動化しやすいように、「業務フローのムダ」がそぎ落とされることになります。
つまり、RPAの導入を行うことで、業務改善の取り組みを着実に進めることができるのです。
たとえ自動化する業務にふさわしくなかったとしても、その業務のムダはそぎ落とされます。
自動化にふさわしい業務だった場合は、業務時間削減として成果にあらわれるのです。

企業側担当者
なるほど!RPA導入の本質は業務改善にあるんだ!


その2:事例をみて我が社も4000時間削減できると思っている

企業側担当者
RPA導入の本質が業務改善にあることは分かったけど、色んな企業が数千時間の業務削減に成功しているってことは、自社もそのくらいの効果を期待していいのかな?

RPAベンダー担当者
たしかにそのくらいの業務時間削減を達成する企業もありますが、やはり企業の状況に左右される場合がほとんどです。
企業規模が小さい中小企業は、「数百時間の業務時間削減」でも十分な成果として捉えて良いでしょう。
事例紹介記事の多くは大企業がベースになっていることも多いため、事例を参考にする時は事業規模に注目して成果を推し量ると良いですね。

企業側担当者
まぁ、そうですよね。規模だったり、RPA化する内容だったりで削減できる時間が変わるのは当然か。
どうすれば業務時間の削減につながるのかしっかり考えてみます!


その3:費用対効果ばかり気にして定性的な成果を見ていない

企業側担当者
とは言っても、数百時間の業務時間削減では費用対効果的に…。

RPAベンダー担当者
RPAの導入目的は「業務改善であるべき」と先ほど言いましたね。
業務改善の側面からみれば、「働き方改革」といったキーワードも浮かんでくるはずです。
働き方改革としてRPAの取り組みを眺めてみれば、業務フローのムダを省いて現場の担当者の負担を軽くしてあげることも
立派な成果として捉えられるのではないでしょうか。
「社員が生き生きとした環境で仕事ができる」といった労働環境改善もRPA導入の副次的効果なんですよ。

企業側担当者
そうか、費用対効果だけに目を奪われすぎると、別の良さに気づけないものですね。
広い視点をもってRPAについて考えてみます。


まとめ

RPAの事例記事の中には大企業を対象とした導入事例も含まれています。
決してRPA導入のゴールを「業務時間削減」などの定量的な成果に限定せず、「現場の担当者の負担軽減」といった定性面での成果も想定しておくと良いでしょう。

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