机の奥底に眠っていた1枚の名刺から案件を受注
脱営業の属人化をMAで実現
- 目的
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- 求人動向などの状況把握は各営業担当に依存する所が大きかったため、MAツールによる営業支援によって、取りこぼしが無いようにしていきたい。
- 課題
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- お客様の管理は4拠点20名ほどいる営業担当に任せていた部分が大きく、すべてにおいて属人的営業手法となっていた。
- 結果
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- 営業担当のデスクの引き出しの奥にあった1枚の名刺にお送りしたことから案件につながったケースなど、お取り引きが頻繁ではなかったお客様の案件化に成功。発信内容の工夫を凝らしながら、更なる活用推進を進めている。
また、営業の属人化を解消し、営業の見える化と情報共有ができることでコロナ禍であっても、送った情報に対して興味を示していただける内容が可視化でき、次の営業施策に繋げられるようになったと感じている。
茨城エリアを中心に、製造・物流系の派遣・紹介などを展開しているワークスタッフ株式会社様。拠点ごとや営業担当ごとに属人的になりがちだった営業に関して、2020年10月からマーケロボとmakibisiを導入。
今回は主にマーケロボを使い、営業担当者ごとに行われていた顧客とのやり取りを一元化し、営業効率を上がる取り組みに携われている人材サービス事業部 人材開発部 課長 谷田部滋様、安藤楓様にお話を伺いました。
「マーケロボ」を導入されたきっかけをお聞かせいただけますか?
谷田部様:以前より弊社は「はたらこねっと」でディップ様とのおつきあいがありました。その中で、メールでマーケロボをご案内いただいたのがきっかけです。「一斉配信したメールの開封状況が確認できる」という部分に大きく惹かれ、実際にMAツールで実現できる手法をご説明いただき導入をさせていただきました。
導入以前は、どのような営業課題がありましたか?
谷田部様:弊社はどちらかというと「まだ古いタイプの営業手法をとっている会社だな」というのは以前から感じていました。各拠点や営業担当の裁量に任せて、それぞれの担当地域を回って情報を取るということしかしていなかったですし、属人化していて「その担当者が好きなお客様の所に伺う」「話がしやすいお客様のところに行きがち」といったことも起こっていました。また、営業担当間でお客様の情報を共有するということも行なっていませんでした。
しかし導入後は、営業担当と一度でも名刺交換をして弊社にお客様の情報があればマーケロボを使いメールでのアプローチを集約して行うことができるようになったので、属人化という部分に関してある程度は解消ができたのかなと感じます。
売り上げ拡大のためのDXツールなど導入実績はありますか?
谷田部様:弊社自体に「マーケティング」という考え方はそこまで深くあったというわけではなかったと思います。昔から日報のツールなどは使っていますが、あくまでも「記録」というのがメインになってしまっていて、「お客様にどのような需要があるのか?」という部分や「定期的なお声がけができているのか?」などの把握というのはなかなかできていなかった状況です。ある程度お客様を管理する仕組みはあったものの、それを十分に活かす運用というのはできていませんでした。
マーケロボ導入後の変化は?
安藤様:これまでの手法では実際にメールを受け取ったお客様の行動というのはわかっていなかったのですが、マーケロボを導入してみると、私たちが想像していたよりも多くの方にメールを開封いただいていたということがわかったのは大きかったですね。マーケロボでメールを送付すると反応があり、直接メールでお返事をくださるお客様がいらっしゃいました。また、メールを読んでお電話をくださったお客様は、営業担当に繋いで案件化できたということもありました。
逆に言うとこれまでも、ある程度のお客様にはメールを開封して読んでいただいていたということで、もし営業担当がさらにアプローチをかけていれば、案件に繋がっていた可能性もあったのかもしれないとも感じてしまいました。
マーケロボで情報発信されている社数は?
安藤様:現在で500社程度の社数かと思います。頻繁にお取り引きさせていただいているお客様と、今はあまりお取り引きが多くないお客様とに分けて、それぞれに違う内容のメールをお送りしている形ですね。電話やメールで直接リアクションをいただくことは、現在はあまりお取り引きが多くないお客様の方が多かったようです。今お取り引きのあるお客様の場合は、営業担当がアプローチした際に「先日メールをいただいた件なんだけど」といった形でリアクションいただいていたお客様もいたと聞いています。
具体的な発信内容をお聞かせください
安藤様:最初は「弊社では今後、人材についての情報発信を強化していきます。もし人材が必要であればご相談ください」といったような漠然とした内容を送らせていただいていました。メールの配信を進める中で、「このような留学生の方をご紹介できますが、ご興味ありませんか?」といった具体的な内容をお送りするようになり、それに対して複数のお問い合わせいただくことができるようになりました。
こちらの案件には、メールを送る際に資料も添付し、営業担当には資料を開封していただいたお客様から注力してアプローチしてもらったりと、マーケロボを使って営業活動に工夫をだしていきました。
資料を添付することで「詳しくお話を聞かせてください」というお問い合わせにもつながったので、送信する情報の具体性や、資料添付の有無などによっても反応は変わるということにも気付けたことは非常に大きかったなと思います。
マーケロボの便利な点をお聞かせください。
安藤様:送信先のお客様を簡単にグループ分けすることができ、グループごとに内容を変えて送信ができるということは、すごく魅力的な機能だなと思います。
弊社では細かく営業担当ごとにグループも設定させていただいていて、メールに対して反応があった場合の通知先を営業担当に設定することで、お客様がメール内容に対して関心が強い状態の時に、営業担当がすぐに対応することができることは非常に効果的だなと感じます。
まさに顧客の“掘り起こし”
デスクの引き出しの奥底に眠っていた名刺がきっかけに。
営業のデジタル化(DX化)に抵抗のある営業担当はいませんでしたか?
安藤様:そこに対しては特に抵抗を感じているという雰囲気はありませんでしたね。何回か配信するうちに、営業担当もより積極的に協力してもらえるようになってきたという風にも感じています。「この名刺のクライアントにもお願いします」みたいな形で頼んでいただけることも増えています。
谷田部様:営業担当のデスクの引き出しの本当に奥の奥にあった1枚の名刺にお送りしたことから案件につながったこともありました。「マーケロボを使ってアプローチする」という大きなきっかけが無ければ眠り続けていた可能性も十分にあった案件だと思うので、顧客の掘り起こしができていると強く感じた瞬間でもありましたね。
売り上げ的な部分でいうと新型コロナウイルスの影響もあって、導入前後で「とてもいいオーダーを大量にいただけるようになった」というような変化はまだ起こっていません。ただコロナ禍にあって、私たちが送った情報に対して興味を示していただけるということだけでも非常に価値のあることだなと感じています。